アリーナ・コジョカル〈ドリーム・プロジェクト2014〉Bプロ

パソコンが不調で感想が書けなかった。なので今さら26日のコジョカルのガラ公演Bプロを…。

7月26日(土)
◆第1部◆
・「オープニング」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
アリーナ・コジョカル、オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ、堀内尚平、クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル

・「白鳥の湖」より "黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー

・「パリの炎」
振付:ワシーリー・ワイノーネン 音楽:ボリス・アサフィエフ
ローレン・カスバートソン、ワディム・ムンタギロフ

・「ノー・マンズ・ランド」より パ・ド・ドゥ
振付:リアム・スカーレット 音楽:フランツ・リスト
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー、ピアノ演奏:高野直子

・「ドン・キホーテ
振付:アレクセイ・ラトマンスキー(原振付:マリウス・プティパ) 音楽:レオン・ミンクス
ユルギータ・ドロニナ、イサック・エルナンデス

・〈本日の特別プログラム〉 「瀕死の白鳥」
振付:ミハイル・フォーキン 音楽:カミーユ・サン=サーンス
ヤーナ・サレンコ

・「真夏の夜の夢」より "結婚式のパ・ド・ドゥ"
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フェリックス・メンデルスゾーン
アリーナ・コジョカル、ダヴィッド・チェンツェミエック


◆第2部◆

「レディオとジュリエット」
振付:エドワード・クルグ 音楽:レディオヘッド

アリーナ・コジョカル、ダヴィッド・チェンツェミエック、ロベルト・エナシェ、堀内尚平、オヴィデュー・マテイ・ヤンク、クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル


Aプロがまとまりがない印象(白鳥がちょっと余分な感じがした)だったけど、Bプロは前半は古典多め、後半が普段日本では見られない作品を50分たっぷりというメリハリの利いた二部構成ですっきりしていた。

オープニングはAプロと同じ。星空のなか夢の中で踊る少女という感じ。

白鳥のマックレーとサレンコはどちらもテクニックに強く、場内が湧く。バレエはテクニックだけではないけど、でもやはり技術の優れた人や身体能力の高いダンサーを見てるとワクワクします。サレンコの瀕死の白鳥などは、腕の関節がありすぎて(笑)、鉛筆の端っこを指で摘むように持って振ると、一直線の鉛筆があたかも芯を失ったようにグニャグニャして見えるけど、まさにサレンコの腕がそうでした…観客が呆然としたのか拍手までに1拍間が開いたの、面白かった。

カスバートソンとムンタギロフの「パリの炎」は、「ああ、パリの炎って本当はこういうのだったのね!」と、上等なスタンダードを見せてもらえた。ほら、オッシーワッシーのくどい(褒めてる)のが残像で…(笑)Aプロでは古典のイメージないし、もっと大らかな作品にすればいいのになあ…と感じたけど、この日のカスバートソンとムンタギロフは端正で美しい踊りでした。よかったなあ。初日の眠りのイメージをきれいに払拭してくれました。きらきら。

オランダのふたりの「ドン・キホーテ」は期待通り!いとも簡単に長いバランスや片手リフトなど決めていた。とくにユルギータちゃんのキトリは素晴らしかった。もー!この子連れて帰りたいーーと思いました(犯罪)。キトリの衣装は上半身黒の長袖、チュチュは真っ赤、その上に黒のレースに金ラメのでカバーされてて、とてもかっこよかった。あれはオランダ国立のなのか、個人の衣装なのかわからないけど、センスよい。

レディオヘッドの曲を使った「レディオとジュリエット」、映像と照明の使われ方が面白い。こういう普段見られない作品やってくれるのはとても嬉しい。白鳥を踊るようなモードではやはりないんだな、今のコジョカルは、とよくわかりました。コジョカルの身体能力はもちろんだけど、ルーマニアの男子たちもすごかったです。一番小さい人、好み。

こんな感じで満足して帰ってきました。ただうるさいことを言うなら、1部の「真夏の夜の夢」結婚式はいらなかった、またはコジョカル以外が踊ればよかったんじゃないかなーと思いました。2部であれだけ踊るなら、前半の彼女の負担を減らしてあげたほうがよかったんじゃないかな、と。