帯状疱疹

ヒトは月に映画を30本見ると帯状疱疹になります。

嘘です。しかし帯状疱疹になったのは本当です。首筋が痛むので、また寝違えたか…マッサージに行くか…でも腫れも出てきたしヘタにいじらないほうがいいのかしら…と思っているうちに痒みも出てきて、なんだろうこれは?と職場の保健室へ行きましたら帯状疱疹であると皮膚科を紹介され、病院では「ちょっと来るの遅かったよ、もっと早く来てね」と注意されました。治療が遅れると神経の痛みが残るそうです。

そして病気の原因はストレスもしくは疲労と言われたのですが、わたしの日常生活にストレスはないので、満場一致(夫と二人)で「映画の見すぎで疲れたんだね!」ということになりました。皆さんも映画の見すぎに気を付けてください。

帯状疱疹が出たのは10月頭のことなのですが、その前の9月は映画30本とお芝居やバレエやライブを数本こなしたところで、たしかにすごく疲れていたのです…。遊びすぎて疲れるってどういうことなの…ほとんど家にいなかったし、夫の顔をあまり見られませんでした。

なぜ月に30本も見ちゃったかというと、TOHOシネマズのシネマイレージが6000ポイント貯まり、1か月無料パスポートに交換したため、ひゃっは〜映画見放題〜!と浮かれて休日には一日3本見ていたのと、TOHO以外の映画館でも見ていたからです。

無料パスポートではネットでの座席予約ができないので、当日、映画館の窓口へゆき発券してもらうのですが、1本予約するとすかさず「で、次は何にしましょう?」とまるで寿司屋のように煽られたのが面白かったです。おそらくシネマイレージをポップコーンやドリンクではなく1か月無料パスポートと交換する人たちは、「一日に何本も見る人たち」「1本で終わるわけがない」という認識なのかもしれません。はい、煽られるままに見てきました。


そして10月は東京国際映画祭があり、そしてこの夏どっぶりとハマった『MISSION : IMPOSSIBLE ROGUE NATION』のIMAXの再上映が始まったので、ここでも複数回見ることになりました。結果10月も映画館で映画を29回見ました。ぜんぜん懲りてない!夫から「自分の体力のなさをちゃんと考えて遊ぶんだよ…?」と諭される始末です。

東京国際映画祭には今年初めて行ったのですが、とてもとても楽しかった!毎日毎日、六本木に通い(しかし映画館に直行するため六本木ヒルズの店をすべてスルー、映画館以外に何があるのか知らないままだ)、一日に4本、自己ベスト更新しました(なんの記録か)。

映画祭ではコンペティション部門を9本(ルクリ、スリー・オブ・アス、ニーゼ、フルコンタクト、神様の思し召し、ガールズハウス、モンスター・ウィズ・サウザンヘッズ、カランダールの雪、家族の映画)、ワールドフォーカス部門を6本(錯乱、ボディ、灼熱の太陽、土と影、シム氏の大変な私生活、河)、クロスカットアジア部門を1本(インビジブル)を見ました。映画祭が始まる時点で配給が決まってない作品のうち、スケジュールと合い、かつ興味のあるものから選びました。本当はもっと見たいものがありましたが(ヴィクトリア、タンジェリン、シュナイダーvsバックス、ミューズアカデミーなど)、どこかの配給会社が買ってくれて一般公開されるといいな…。

コンペティション部門の作品では上映後に監督やプロデューサー、主演俳優のQ&Aが設けられている場合が多く、わたしも時間のある限りお話を聞いて作品理解の手助けにしました。

鑑賞した16作品のうち、とても好きだと思ったものはトルコが舞台の『カランダールの雪』(最優秀監督賞)、イランからフランスへ政治亡命した両親をモデルにした『スリー・オブ・アス』(審査員特別賞)、フランスのコメディ『シム氏の大変な私生活』、クロアチア民族紛争を3組の男女の物語を通して描いた『灼熱の太陽』、コロンビアが舞台の『土と影』です。『カランダールの雪』と『土と影』はとにかく映像と静けさが好きです。

あと実験的な映画のため意味が分からなくて2回見たエストニアの『ルクリ』も映像が好きです。監督もインテリジェンスを感じさせつつ素朴な感じで、すっかりファンになり、サインをもらいました(笑)『ルクリ』を初日に見たときに、これは日本で一般公開しないかも…と踏んで(失礼)、もう一度大きなスクリーンで見たのです。予想が外れて配給されれば、それはそれで嬉しいのでもう一度見に行きますよ…。

以上、ブログを更新しなかった2カ月なにをやっていたのか、それは体調を崩すほど映画を見ていたという話でした。