3月に見た映画

「All is Lost」
監督・脚本:J・C・チャンダー、出演:ロバート・レッドフォード

ロバート・レッドフォードと海しかない映画です。セリフはほとんどありません。が、セリフはなくても彼の表情で伝わるし、だからこそどの状況で言葉を発するのかに注意して見ました。いやあ…すごい映画でした。その日はちょっと海とか船とか見たくなかったくらい傷つきました…。映画館で見ないとあまり意味がない類の映画ですので、ぜひ映画館で。



「メイジーの瞳(What Maisie knew)」
監督:スコット・マクギー 、デヴィッド・シーゲル、脚本:ナンシー・ドイン、キャロル・カートライト、出演:ジュリアン・ムーアスティーヴ・クーガンアレキサンダー・スカルスガルドジョアンナ・ヴァンダーハム、オナタ・アプリール

ロック歌手の母と画商の父が離婚し、10日間ずつ一方の親と過ごすことになったメイジーのお話。アメリカが舞台ですのでお迎えもしなきゃいけないし、子どもをひとりで家に留守番せてもいけないので、そのためにお互い新しいパートナーを見つけて子守させるんだけれど、やってることは完全にネグレクトですわ…。「ひとりで暮らすこともできない子どもって無力…!大人になれてよかった…!」と恐怖するほどですよ。メイジーの洋服はどれもかわいいし、部屋のインテリアもすごく洒落てるし、描写も淡々としてるし、登場人物みんな悪気はないし、お涙頂戴でもないんだけど、10年後にグレてドラッグ中毒になってるメイジーを想像してしまうというか(笑)俳優さんがみな素敵でしたな。スカルスガルド、ハンサム。ジュリアン・ムーア、「シングルマン」見たばかりだったのに同じ人だとわかんなかった(笑)


あとはジェフ・ニコルズ監督・脚本でマシュー・マコノヒー主演の「MUD」、囚人が刑務所でタンゴ踊るフレデリック・フォンテーヌ監督の「タンゴ・リブレ」、ロミオとジュリエットの元ネタとも言われる「トリスタンとイゾルテ」の映画化、「フランケンシュタイン」でジョニー・リー・ミラー愛が高まり18年ぶりに「トレインスポッティグ」、ルワンダ虐殺を描いた「ホテル・ルワンダ」と「ルワンダの涙(Shooting Dogs)」、あとは静謐な映画ということでトム・フォード監督「シングルマン」とジェームズ・アイヴォリー監督「日の名残り

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ルワンダ虐殺の映画2作品はアプローチがまったく違うので、セットで見るといいです。「ホテル・ルワンダ」は1200人以上を匿ったホテルマンの実話を元にした映画で、フツ族ツチ族の対立構造を親切に説明してるし、ホテルマンの奔走ぶりに人の良心への希望がもてる。「ルワンダの涙」はBBCニュースプロデューサーの体験を元に描いてるので、ヨーロッパから教師や宗教家、または国連の仕事でアフリカへやってきた「白人」が結局はルワンダのために何ができたのかと自問、自責する内容であるので、見るほうも元気なときじゃないとつらいかもしれません。