パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」@東京文化会館

3/14の感想です。

主な配役は以下

キトリ(ドルシネア):マチルド・フルステー、バジリオ:マチアス・エイマン
エスパーダ:ヴァンサン・シャイエ、街の踊り子:サブリナ・マレム
キトリの友人:ロレーヌ・レヴィ、カロリン・ロベール
ドン・キホーテ:ギョーム・シャルロー、サンチョ・パンサ:シモン・ヴァラストロ、ガマーシュ:シリル・ミティリアン、ロレンツォ:アレクシス・サラミット

ドリアードの女王:エロイーズ・ブルドン、キューピッド:ミリアム・カミオンカ、ブライズメイド:シャルリーヌ・ジザンダネ、ジプシーの首領:パスカル・オーバン

まず第一声として、「楽しかった…!!」です。あふれる多幸感。祝祭感。
キトリがミリアム・ウルド=ブラームからマチルドへの変更を知ったときには、マチルドがオペラ座を離れて1年間サンフランシスコへ活動の場を移した経緯をなんとなく読んだり聞いていたので、よく引き受けてくれたな…と驚きました。そういう先入観があるせいか、わたしのほうでもマチルドに肩入れして鑑賞したのかもしれません。三幕のGPDDではうっかり涙でそうになったもの。よくぞ日本に来てくれたね…!これで評価されるといいね…!!いや、されるでしょう!おばちゃんは信じてるよ、という気持ちで(笑)

マチルドのキトリはちゃきちゃき。お転婆、気が強いけど可愛げがある。ときどき振りが曖昧なところもあったと思うけど、バランスの安定感とか凄まじかった。三幕のバランスなんか音楽終わるまでピシっと立ってて、それには会場も沸くような拍手でした。

マチアスのバジルはちょっと内気なロマンチストって感じ。顔が少しやつれてるように見えたけれど、踊りの軽やかさや上品さは素晴らしかったです。マチルドが安心しきって身を任せ、本当に楽しそうに踊っていて、そういう2人のケミストリーは見てるこちら側にも伝わるので感動しました。内気なバジルと見えたのはマイムなど演技は控えめだったため。

昨日はキューピッドでマジ天使ぶりを発揮してたシャルリーヌは、今日は一幕で町娘、二幕で3人のドリアードのセンター、三幕でブライズ・メイドと大活躍でした。ソロもよいけど、こうして舞台にずっと出てるのもまた見る楽しみがありますね。つい目で追ってしまいます。今日もよかった!

エスパーダ役は昨日のデュケンヌが安定し、きりりとした踊りを披露していたので、今日のシャイエではちょっと物足りない気がしました。あと彼はサポートが苦手なのかな?と見て取れるところも。

2日続けてみると見比べちゃうのでちょっと厳しくなってしまうかな?とも思うけれど、昨日は目が行かなかった脇役のちょっとした仕草や演技などが目に入ったり、理解が繋がりやすいので、2日目のほうがより楽しかったです。両日ともに前方席で視界もよく有り難いことでした。当分のあいだはこの記憶を反芻して幸せになれるな…と夫に言ったら「当分のあいだって、どうせ来週もすぐ行くんでしょ?」と突っ込まれました(笑)はい、来週はとうとう「椿姫」です!きゃあ、動揺するほど楽しみー!