夏日

何度も書いてますが、強風が苦手です。雨よりも雪よりも晴天よりも。風が強いと洗濯物も干せないし、出かけるのもとても億劫になって、今日は東京国立博物館の洛中洛外図の展示を観にいこうか、映画でも観ようかといろいろ考えていたのに結局一歩も外にでなかった。だいたい11時まで布団を出られず、うだうだと細切れに寝ていたくらい活力が行方不明な一日。

というわけで先週図書館から借りてきたバレエ関連本を読んで過ごした。
世界バレエフェスの写真集と、パリのオーガニックな店をパリオペダンサー(マチュー、ドロテ、ミリアム)が紹介するというゆるい本と、ルグリ引退記念で出版された本。

オペラ座ダンサーの案内するオーガニックなパリ

オペラ座ダンサーの案内するオーガニックなパリ

パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ

パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ

最後のルグリの本はとても面白かった。前半は交友のあるダンサーたちからのお祝いコメント、後半はパリオペでの回顧録。写真もたくさんあって、薄い割りにお値段高いわねえ…と思ってたんだけど、これはファンの方なら出せるわ。

回顧録ではカンパニーでのゴタゴタも率直に語っていて、長年のファンの方なら知ってることでも、バレエファン歴の浅いわたしにはけっこう驚きなことが書いてありました。まだスジェの頃、芸術監督でもないベジャールが公演時にルグリとエリック・ヴ=アンを勝手にエトワール任命を発表した件について、ヴ=アン贔屓なベジャールがエトワールにしたがったけどヌレエフがそれを許さず、ヌレエフお気に入りのルグリと一緒にエトワールにと発表しちゃえば認めてくれるんじゃないかと思惑があってのこと、とルグリが語っていました。「一種のクーデターですよ」とも。なんだか「政治」を感じます(笑)

その事件の半年後にはルグリは本当にエトワールに任命されるわけですが、そのときの話がすごく可愛いい。任命後すぐにモニク・ルディエールと「白鳥の湖」を踊ったとき、エトワールというタイトルのプレッシャーでパニックになって最悪の公演だったとルグリは言ってるんだけど、ルディエールのコメントによると「1幕は一人だからものすごくあがったけれど、2幕でモニクが出てきて一緒に踊りはじめたら怖くなくなって安心した」とルグリが言ったそうで、なにそれ!すごく可愛い!!そんなこと言われたらキュンキュンするじゃん!!この人も天性の「人たらし」だわね…と確信しました(笑)

今年幸いなことに生ルグリを舞台で観られたけれど、もっとバリバリと踊ってるとき、10年くらい早く知りたかったわ…言ってもしょうがないけどジョゼもそうよ、バールとかイレールとか見たかったわ…10年前ってわたし何してたの?あぁスタンディングライブで飛び跳ねてたりしてたわね…若かった(笑)



今日アップされてた動画。パリオペラ座のソリストというタイトルだけど、プルミエのChristophe Duquenne、スジェのMyriam Kamionka、Charline Giezendanner(天井桟敷来日公演でバレリーナ役だった)、Héloïse Bourdon、Yann Saïz、Florimond Lorieux、コリフェのSae Eun Park、あとブルドンと踊ってる男性をわたしは知らない。フロリモンも実は曖昧だ(笑)間違ってたらごめんなさいよ。