小林紀子バレエシアター第104回公演「マノン」@新国立劇場 8/24・25

7月のロイヤルガラで印象に残った「ふくらはぎ」の持ち主(笑)エドワード・ワトソンが客演するというので、小林紀子バレエシアターの「マノン」全幕を観てきました。日本のカンパニーの公演を観るのは初めてでしたが、みなさん上手で見ごたえありました。

原作:アベ・プレヴォマノン・レスコー」、音楽:ジュール・マスネ、振付:ケネス・マクミラン、指揮アラン・バーカー、演奏:東京ニューフィルハーモニック管弦楽団
マノン:島添亮子、デ・グリュー:エドワード・ワトソン、レスコー:奥村康祐、ムッシュG.M.:後藤和雄、看守:冨川直樹、レスコーの愛人:喜入依里、マダム:大塚礼子、ベガーチーフ:上月佑馬


「マノン」全幕の舞台を見るのはもちろん初めてだったので(バレエファン歴ようやく半年)、1日目はあえてオペラグラスは使わずに全体の流れや動きに注目し、2日目は前日気になった部分の表情をオペラグラスでチェック。流れがつかめていたのと1日目で疑問に思っていたことに注目したり、表情をしっかり見たせいもあってか、2日目は理解が深まって心打たれました。

エドワードの脚が本当に美しくて…ため息が出ます。ひたすら「有り難い」と拝むような気持ち(笑)しかし初日はマノンとデ・グリューの恋バカぶりがあまり感じられず(まあ、わたしも全体を見るのに必死というのもあるが)、盛り上がりきらないままマノンは死んでしまった…。あぁ…。

でも2日目は寝室のPDDでのラブっぷりも増していたし、何よりアメリカ上陸の場面でマノンに近づくのを看守にさえぎられるたびに、エドが今にも泣き出さんばかりの表情をするので、そこからすでに涙ぐむわたし…。エドは苦悩の表情がよく似合うわ。沼地のPDDでも汗なのか、涙なのか目の辺りがキラキラしてて、わたしは勝手に涙と解釈したものだから感情昂ぶりまくり、最後は涙涙で幕が下りました。

原作「マノン・レスコー」の話自体は正直、「ほんまにしょうもない」話なのですが(デ・グリューが饒舌に自己弁護しまくる)、そのしょうもない話をこうして感動へ昇華できる振付、音楽、ダンサーは素晴らしいですね。ほんとに「マノン」の話は、1ミリも共感できないのです!なんなの!ぷんすか!て具合なんです(笑)なのにバレエだと涙してしまう不思議よ…。脳内音楽リピートしてるしな〜。明日から古い収録のコレをリピート視聴だな。