「エトワール」「椿姫」

今日も風が轟々のため、起きた時点で早々に外出を断念。そこでパリオペラ座のダンサーのドキュメント映画DVD「エトワール」を見た。

エトワール [DVD]

エトワール [DVD]

パリオペではダンサーは階級に分かれており、最高位がエトワール、順にプルミエ/プルミエール、スジェ、コリフェ、カドリーユ。エトワールのインタビューが多いけれど、まだ若いカドリーユやバレエ学校の子にも取材してたし、教師や振付師(モーリス・ベジャール)も登場。

いちばん初めが日本公演、しかも20代のカール・パケットさんが「金髪のダンサー(自分のこと)は女性から人気があるね。日本特有の現象かも」なーーんて言っちゃってる。生意気なこと言いおって…(でも可愛いから許す)。山手線に乗るパケットさん。

お父さんが日本人で、お母さんがフランス人エトワールだったミテキ・クドーさんも多く時間を割かれて取材されてた。わたしがDVDを買った「白鳥の湖」や「椿姫」で主演してたアニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネズも登場していて、見覚えのある顔が多くて嬉しかった。

で、観終わってすぐわたしは雑巾がけしました。ええ。いやだって〜小さい頃から遊ぶ時間もなく、鍛錬鍛錬また鍛錬、「踊ることそのものが生きること」みたいなストイックさの塊、そんな集団を観ちゃったら、心の中で「この怠惰に生きる極東のブタめ!」という罵声がこだまして…気のせいじゃないわアノ声…。日常モチベーションを上げる最適アイテムだと思います。

そして夕方から「椿姫」を見始めたのですが、これが!!ひたすら!ひたすら!美しくて、絶叫しながら鑑賞する始末。あまりにも美しいものを観ると、人は頭がじんじんするんですね。ダンサーも衣装も息の根止まる美しさ。一幕だけで心拍数が生死に影響あるレベルに達したため一時停止ボタン。

アニエス・ルテステュの気高く、儚く、ときに狡猾でときに少女のような美しさよ…!ステファン・ビュヨンの青くさく、情熱を持て余した若者ぶりよ!ドロテ・ジルベールの小悪魔的な可愛さよ!カール・パケットの楽天的チャラ男ぶり!しかも小休憩ののちやっと再生した二幕では乗馬服、乗馬鞭で登場って!!なんのサービスショット!!萌え死ぬる!ゼエハア。

パケットさんとドロテちゃんはここでもパートナーだった(先日観たドンキホーテの二人)。これは2008年収録なので、演目にもよるだろうけれど、組んでから長いんだなあと思いました。そしてマルグリット役(ルテステュ)はいろんな男性と踊るから、これは練習もものすごいんだろうなあ…と想像しただけで気が遠のきます。


バレエダンサーってほんとうにこの世でいちばん美しい生き物ですね。踊るための筋肉しかない肉体ってかくも美しいのかと、「エトワール」観てるときもそう思ったけれど、すべてのダンサーを通して惚れ惚れします。これは恋。男女問わずのバレエダンサーへの恋慕の情。


ちなみにデアゴスティーニ隔週刊バレエDVDコレクションの14号を買いました。たぶん内容は上記の商品と同じです。