印象に残ってること

今年の重大ニュースというわけではないけど、個人的に印象に残っていることを列挙する。

まずラミンとシエラに会えたこと。ふたりの生の歌声を聴けたこと。映画館でオペラ座25周年を観て、うわーーんとショックを受けて廃人になって、その混乱のただなかで会えたから重篤化した。

大好きな音楽家小谷美紗子さんとハグしたこと(!)これ、今でも思い出すと震えます。なんて大胆なことをしたのかワシ。小さくて、すんごく可愛かった…!(連れて帰りたかった!)

上原ひろみの12/9の演奏を聴けたこと。あの日のライブは今までのどんなライブをも覆す、とんでもない威力があった。次のひろみライブではハードル上がってしまうかな、というような気遣いなど易々と越えてくれるんだろうな!ひろみは、そう信じられる音楽家です。


今年は映画をわたしにしてはたくさん見たので、その中で印象に残っているものは以下。

なんと言っても「ピアノマニア」!スタインウェイの調律師のドキュメント。究極のオタク同士(ピアニストと調律師)の静かに散らす火花にドキドキする。早くDVDになってほしい。ヨーロッパ版DVDが日本でも買えるけど、リージョン違いで一般的な再生機では見られないのが悲しいです。

別離 [Blu-ray]

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つぎはアスガル・ファルハーディー監督「別離」。中東とくにイランに興味が向いてから見るようになったイラン映画には、政府側の許可の範囲内で製作されるものと、監督が逮捕されたり撮影終了と同時に亡命するようなものとあって、そのどちらもとても面白い。ファルハーディー監督「彼女が消えた浜辺」、モハマド・シルワーニ監督「イラン式料理本」、バフマン・ゴバディ監督「ペルシャ猫を誰も知らない」「亀も空を飛ぶ」、ジャファール・パナヒ監督「これは映画ではない」、全部面白かった!イラン行ってみたいと熱望するくらい、映画にはイランの文化土壌の豊かさが表れてる。それだけに検閲が厳しいのはほんとうに残念。十分に輸出できる作品群なのに…つぶしてたら国のためにならんよアフマディネジャドくん…。

その次はロマン・ポランスキー監督「おとなのけんか」、4人の演技が素晴らしいし、細部まで作りこまれてるからこそ、派手な物語展開も演出もないのにぐいぐい引き込まれたんだろうなと思う。

あとは「最強のふたり」もよかったし、「サンセット大通り」をスクリーンで見られたことも嬉しかったし、アマール・ワケド目当てで2回も観ちゃった「砂漠でサーモン・フィッシング」は2回目も面白かったし、今年見た映画でつまんないものはひとつもなかった。


今年知ることができて一番嬉しかったのはバレエ!とくにマシュー・ボーン版「白鳥の湖」を教えてもらえたのは、一生のなかでも小さくない出来事になりました。心から感謝。

Swan Lake: Matthew Bourne [Blu-ray] [Import]

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バレエ公演はチケットが高いし、お芝居やミュージカルと違って言葉がないから理解できるのか、と素人にはとっつきにくい印象があったのだけど、マシュー版のスワン観たら、プロのダンサーの体というのはこんなに語れるものなのね!と目から鱗だった。

バレエに興味を示すようになったら、お友達からステキなプレゼントを貰いまして、このお休み中に読み進めています。バレエ作品が網羅されてる漫画です。

Swan―白鳥 (1) (秋田文庫)

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