別離


都内単館系で上映していたときに見逃してしまい、茨城の守谷まで観に行ったよ☆それがなぜか千円だったので、ワーナー素晴らしい!世界の映画祭で90冠も受賞しただけあって?好評らしく、渋谷のBunkamuraでは6/29(金)まで再上映されてるそうなので、みなさんも行くがよいよ!

面白かった〜!予告編にもあるように、冒頭、家庭裁判所での調停から始まり、その後も裁判所のシーンが多いのだけど、イランでの紛争解決はこういう感じなのかあ…と知ることもできたのが法学部の端くれとしてはうれしい。

敬虔なムスリムであるお手伝いさんはチャドルを着て、迷ったときに宗教指導者に相談したりする一方、主人公の奥さんのほうはおしゃれなスカーフでラフに髪を隠す程度で、家のベランダで煙草吸ったりもする。その人の信心深さが比例して表層にでてるのが興味深い。

でもそういう宗教や文化の違いばかりが目新しいわけではなく、介護や生活格差や離婚、日本でも同じような問題を抱えている人はたくさんいるだろうし、遠い世界のお話ではないところがいいのだと思う。

嘘をつくこと。自分のなかの神様はどこまでそれを赦すのか。どんな宗教に属していても、また無宗教であっても、その倫理観は誰にでもつきまとうことがテーマなので、物語の本質は「外国の映画」って感じがしなかったな。

ほんとに面白かったので、これはDVDを買おうっと。ペルシャ語も聴けるし(笑)ひとつ面白いなあと思ったことは、ありがとうって「merci」というのよね、みんな。ラミンもペルシャ語放送局に出てたときmerciって言ってて、なぜペルシャ語の「mamnoon」と言わないんだろ?と思ってググったら、「ペルシャ語のフランス語借用語一覧」などというのがでてきたので、やはり言語的に影響受けてるんだろう。日本語とポルトガル語みたいな関係だろうか。そういうのも勉強していけば面白いかなあ。

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女優さんがみんな美人。さすが中東は美人量産地域だな!娘役の子が監督の実子というのも驚き。いい演技するのよ〜。最後のシーンもいいけど、あの裁判所帰りに車の中で涙を流すところ、あれよかったなあ。思春期の潔癖さ。