怒りをパワーに

実は映画も観てるんですけれど、なんだかフワフワしてるのか、停滞してるのか、うまく受け止められてない。家事も相変わらず手付かずで、部屋を眺めて荒んでるなあ…と自覚はしてるのに日々最低限のことしかできてない。こういうの、今月中に終わりにしよう。うむ。

さて、この2週間ほどで観た映画は。

★ヘルプ

ヘルプ 上 心がつなぐストーリー (集英社文庫)

ヘルプ 上 心がつなぐストーリー (集英社文庫)

細かいことですが副題の「心がつなぐストーリー」とか必要なんですかね?サッチャー首相の映画も原題は「The Iron Lady」なのに邦題「鉄の女の涙」…涙どっから湧いてきたー!!
「心がつなぐ」とか、絆とか、耳聞こえのいい言葉で飾るのはもう、うんざりです。そういうのは映画観てわかればいいんであって、タイトルで「泣けますよ」「感動ですよ」って煽らなくていい。そういうのはダサい。

ってつい文句言っちゃいましたが、映画本編に罪はないのです。とても面白かった!痛快です!!60年代のアメリカ南部は公民権運動もまだちょっと遠いどこかの出来事…というくらい人種差別が根深い状況で、アフリカ系メイドさんたちへインタビューをして、現状を訴える本を出版するまでのお話。差別の実態を描写する、ひとつひとつのエピソードはやはりひどいけれど、その表現がユーモアで包まれてるし、メイドさんと雇い主の関係を越えて「家族」であることもきちんと描かれているから、しんどくない。

あぁでも、映画とわかっていても人が人を差別してるのを見るのは本当に腹がたつのです。この世で一番わたしが嫌いなことだから。人種とか出自とかでレッテル貼って、丸ごと受け入れないというのが、ほんとうに意味わからん。

以前ラミンが(って突然登場)髭を伸ばしてる写真にファンが「テロリストみたい」と書いてて、わたしは目を疑いました。ラミンは血としてはイラン人だから髭を伸ばせば中東系ですよ、そりゃ。でもだからって、そういう言い草って何なの?中東の人はみんな「テロリスト」なの?というか、テロリストって中東の人だけなの?その人がどこの国の人か知りませんが、アメリカと友好的な国であれば、お金で戦争に加担してるわたしたちだって侵略者で加害者ではないの?悔しさのあまり涙がでるというか、差別するつもりはないとか悪気がなかったとしても、わたしは心底軽蔑します。

話ずれますが、小さい頃から今でも「フランダースの犬」のアニメが大嫌いで、よく「泣けるアニメ」としてテレビで紹介され、ラストの台詞「ボクもう疲れたよ、とても眠いんだ」で芸能人が泣いてる顔がワイプで映ったりしてますが(嫌いな割りにやけに詳しい)、あれ、泣けるの!?あのアニメは腑煮えくりかえるほど腹の立つアニメなんじゃないの?大人が寄ってたかって子ども1人をいじめて死に追いやるなんて、「泣ける」で済ませていいのか!?と、この村ぜんぶ敵にして戦争や!くらいの気持ちであった幼少時のわたし(ずいぶん過激ね…もちろん今は思いませんよ)は、誰かが虐げられてる状況がとにかく許せない…。思い出しても腹が立つのです。

あぁ、長々と怒りの日記を書いてしまった…。この怒りの電気変換して抽出してくれたら社会貢献できるのに!!
「アーティスト」と「裏切りのサーカス」はまた別の日に…。