錯覚

2004年にイグノーベル賞を受賞した研究者の本。人はなにかに熱中していると例えゴリラの着ぐるみを着た女性であろうと簡単に見逃してしまうことを実験した「the invisible gorilla」のVTRは有名なので、見たことある人もいるでしょう。*1

コレ読んだあとだと、自分のすべてが疑わしい(笑)!人間だれもが自分の能力や可能性を過大評価しているらしいわ…。でも、錯覚があるからこそ、自分の不甲斐無さにも盲目でいられ、のうのうと暮せるのかもしれないわ…どきどき。

以下、メモ。
日常的な錯覚

  • 記憶の錯覚 体験したことを鮮明かつ正確に記憶できていると思っているが、記憶はゆがむことが多い
  • 自信の錯覚 自信ありげな態度を、相手の知識や能力のあらわれとして反射的に受け入れてしまう
  • 知識の錯覚 自分の知識の限界を自覚せず、見慣れたものには十分知っていると思い込む
  • 原因の錯覚 偶然同時に起きたふたつのことに因果関係があると思い込む
  • 可能性の錯覚 自分のなかに眠っている大きな能力を簡単な方法で解き放つことができると思い込む

サブリミナル効果ってけっこう信じられてると思ってたのだけど、提唱した本人が「あれはでっち上げでした」って随分前に告白してるんですね…がーん。そのほかにもモーツアルトの効果やら、雨の日に関節が痛くなることとか、反証実験で因果関係が認められなかったものでも信じ続けられてるものがあるのね。センセーショナルな報道と相まって、情報は一気に拡散するけれど、それに興味や疑問をもち、時間をかけて検証する人は少ないって。デマやら陰謀論やらが実しやかに耳に入ってくるのは、もう仕方ないことか。あとは自分で注意していくしかない。