オペラ座の怪人 25周年記念公演inロンドン

ロンドンでの初演から25年、その記念公演を休憩なしの3時間一気に映画館で観てきた。*1上映期間が非常に短いので昨日仕事帰りに行ったけど、人もまばらで実にもったいない!たった2千円でこんなすごいものが見られるのに!

まずオープニングからよかった。場面はオペラ座にまつわるアンティークオークション。ファントムのシャンデリアが登場したところでそれまでの静かなやりとりから一転、あの有名すぎるイントロが流れてくるんだけど、演出も演奏も派手で血流促進!*2

いま思い出しただけでも顔がにやける。これは舞台を観にロンドンいきたくなるわ(笑)ずぶの素人なので、今回のキャストもなんも知らずに観にいったけれど、ファントム役のラミン・カリムルーがかっこいい(いや、顔は特殊メークされてんだけど、それでもわかる目力と色気)!当然に声も歌も素晴らしくて、あぁこうしてオバチャンはイケメンに嵌っていくんだなと実感しましたよ。帰宅してからYOUTUBEで漁る漁る。

クリスティーヌ役のシエラ・ボーゲスも少女的可憐さがあって、イメージにぴったり。ファントムへのキスシーンも、物事を斜に構えるわたしは「こんなキスくらいで簡単に許しちゃっていいのファントム!その場限り、気持ちがなくたってキスできるわよこの女!」くらい思うのですが(黒すぎる)、そのわたしがボロボロ泣いてしまった…!悲しい、なんて悲しいキスシーンなの!と。クリスティーヌの心が引きちぎられるさまが伝わりましたよ。

カーテンコールでは作曲のアンドリュー・ロイド=ウェバーが挨拶し、初演キャストのマイケル・クロフォードとサラ・ブライトマン登場。さらに新旧ファントム4人、アンソニー・ワーロウ(オーストラリア初演の怪人)ジョン・オーウェン=ジョーンズ(現在のロンドン公演の怪人)、コルム・ウィルキンソン(カナダ初演の怪人)、ピーター・ジョーバック(次期ロンドン公演キャスト)も登場し、サラと『The Phantom of the Opera』歌ってくれましたが、サラは調子が悪かったのか下降線なのか、残念な歌だったなあ。

その代わり男性陣が素敵で、コルム・ウィルキンソンとジョン・オーウェン=ジョーンズの歌声に聴きほれました。ラミンがアンジョルラス役で歌っているという『レ・ミゼラブル』25周年記念公演でも、この二人はゲストでちらり歌っているらしいので、そっちのDVDも欲しくなった。

肝心のオペラ座のDVDは、アマゾンで調べていたら在庫切れだと思っていたけど、日本版は来年1月発売予定らしい。買いますとも!カメラワーク凝ってたし、映像作品としてもちゃんと楽しいです。ただ、日本語字幕が下だったのが残念。「引き」の画だと字幕が舞台上の人物と重なって、人の動きがぜんぜん見えない…。字幕は横にすればいいのに、と唯一気になったところ。DVDなら表示も消せるかと。

派手な演出がこれほど効果的なのは、やはりこの会場となったロイヤルアルバートホールが絢爛豪華というのもあるなあ。日本の劇場って新しい建物は簡素で、古い建物はくたびれてるものねぇ。

昨日はいい声をたくさん聴くことができて耳に蓋して帰りたいくらいだった。明日も行こうかな!

*1:http://operaza25.jp/

*2:シャンデリアがUFOっぽく見えて「未知との遭遇?」と思った