読了

ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係

ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係

タイトルから食肉の話なのかと思ったら、人類動物学という新しい分野の学問の本だった。人が動物のことを考えるとき、それを食べるのか、実験に使うのか、ペットとして可愛がるのかなどなど、そのときどきにより人間の振る舞いは違うことついての、哲学書のような本だった。
アメリカの自称・菜食主義者のなかには魚やチキンナゲット食べてる人もいて、そういう人は魚肉やチキンを“動物の肉”じゃないと思ってるという笑える話から、動物実験に抗議して研究施設を爆破する動物愛護団体がいるなんて笑えない話まで、人間の動物への矛盾した行動を具体的な例を挙げて詳細に記している。
ふむふむ、えーいやいや…と、考えながら読んだ。道徳的なことも首尾一貫しようとすれば原理主義になり、排他的になるんだけど、違う価値観を認めながらも自分の「善」をすることのバランスってきわめて難しいー。

逸見小学校

逸見小学校

兵隊さんの話なので登場人物が男性のみ。戦場へゆくまえのほんのひととき穏やかな時間と、登場人物の個性が丁寧に書かれている。萌えポイントが多いです。あぁそんな邪な(腐な?)目線で読んだらあかんー。