METライブビューイング ワーグナー『ニーベルングの指輪』<第一夜>ワルキューレ

メトロポリタン・オペラが来日中ですが、無知ですのでまだまだお金がもったいないと、今年も映画館でちんまりと楽しんできました。しかし映画館といえども休憩時間挟んでの5時間半ですから…なかなかに忍耐力発揮します。『ニーベルングの指輪』(ラインの黄金ワルキューレジークフリート、神々の黄昏)は全部やると15時間はかかるそうですが…。

ラインの黄金》から時が経ち・・・地上には主神ヴォータンが人間に産ませた双子の兄妹ジークムントとジークリンデがいた。神であるヴォータンは、呪いのかけられた指環を自らの手ではなく、血を分けた「人間の英雄」に奪還させようと考えたのだ。2人の兄妹はお互いを知らずに育ったが、禁断の愛に陥り、ジークムントはジークリンデの夫フンディングと決闘になる。天界でのヴォータンの愛娘、ブリュンヒルデは父の心を慮り、ジークムントを勝たせようとするが、自分の思いと神の立場の間で葛藤するヴォータンはそれを阻む――。
ニーベルングの指環】4部作中最も人気のある一作。起伏の大きなドラマ構成、夫婦や親子の情愛、憎悪、絶望、希望・・・人間的な感情すべてが声とオーケストラによってフルに表現され、深い感動をよぶ。特に終幕、ヴォータンとブリュンヒルデの別れの場面とその音楽は、数あるオペラの中でも屈指のものだ。(松竹公式サイトから抜粋)*1

新演出用の舞台装置がすごかった。45トンもある大掛かりなもので、舞台の地下に油圧ポンプ入れたり、重量を支えるために鉄柱いれたりと劇場の改修工事したらしいです…この演目やるために…どんだけ本気なの(笑)下に貼り付けた動画を見ればわかるとおり、この鍵盤みたいなのが自由自在にぐるんと回転するんですわ。本体はまっさらだからそこに映像を投影すると背景にもなるし、1個1個が動くので、有名な「ワルキューレの騎行」では馬のようにも、滑り台としても使われてました…あんぐり。

今回のバックステージ・リポーターはプラシド・ドミンゴ!わお。指揮のジェイムズ・レヴァインとは古くからの友人ということもあり、若い頃ふたりで練習していた映像が流れたりして、ミーハーなわたしはきゃぴつきましたよ。もちろん舞台をさがったばかりのキャストインタビューもありました。*2こういう舞台裏映像があるので、映画版のオペラも楽しいです。

ラインの黄金』見逃したので、どうしようかなと思っていたんだけど、全然問題なしだった。親切なことにお父さん(ヴォータン)が第二幕で独白として前作のあらすじ歌ってくれた(笑)オペラというと高尚な感じがしますけれども、実はエンターテイメント。筋書きは案外昼メロ調だったりもしてー。ちょっと笑えたりもしてー。せつないのもありー。盛りだくさんで楽しかった!そしてものすごい終わり方したので、続きが気になってます。

*1:http://www.shochiku.co.jp/met/program/1011/#program_12

*2:歌いあげたばかりの袖でインタビューするので、相撲の取り組み終わりのようにハアハアしてるの