ヤノマミ

友人から借りている劇場版『ヤノマミ』やっとみた。なんとなくずっと、見られる日を図っていた。受け入れ準備を整えないと…と思って、春の一番の今日、天気が良くても強風がなにより嫌いなわたしは引きこもりを決定し、ようやく視聴したのだ。

あっさり感想を言ってしまうと、あれ?ずいぶんマイルド…です。先に書籍を読んでいたせいか、実際の映像はわたしの想像よりもぜんぜんマイルド。出産した子どもを“精霊としてかえす”シーンもとても慎重に編集されていたし。想像だと身も蓋もない“そのまんま”を描いていたので…すみません。

映像特典の監督インタビューにも、もともとはテレビ放映のためのものだったので、何気なくテレビをつけた人が偶然見てしまっても心が折れないラインを見極めたとのおはなしがあった。劇場版にはそれでも映像が増えているらしいけど、不特定多数へ発信することはたいへんだ。

あとちょっと不満はシャボリ・バタの夜の説教というかお言葉や歌、ヤノマミのお祭りシーンがもっと見たかったな。とく音楽は「それらしい」感じ、いかにもNHKドキュメントで使われそうなものだったけど、なんかそういうのちょっとちがう…と思った。やはりどうしても書籍のほうが情報が多いので(住民それぞれのキャラクターなんかも紹介されてたし)、映像だとさらっとしか流れないからむずかしいね。

でも狩りのシーンはいいね!大好き。仕留められた動物がどんどん運ばれて、どさっどさっとバナナの皮の上に置かれるのとか興奮してしまう。解体される様子さえいとおしい…。とかいうと動物好きな人からオカシナ人だと思われましょうが…。そんなわたしでも猿の丸焼きはやっぱり怖かったわ。形状が人間なんだも…。

ヤノマミはモンゴロイドだから、わたしたち日本人とも見かけが似ているので、妙に親しみが湧く。子どもや女の子たちがものすごくかわいい。気になったのは女性みんな前髪ぱっつんのショートボブなんだけど、あれ住民のなかに“カリスマ美容師”がいるってことなんだろうか。同じ人が切ってるんだろうと想像するけど、そういうシーンもあれば嬉しかった。

笑ったのはラシャの祭り。ラシャの実を絞ったジュースを飲みまくるんだけど、女性はこれぞと思う逞しい男性にジュースを渡すと、男性は絶対に断ってはダメなんだそうで、お腹がぱつんぱつんになっても飲み続ける。だらだらこぼしながら飲み干す様子は、スイカやわんこそばを食べるナンセンス・コントみたい。

ヤノマミ

ヤノマミ