捏造だらけの人生だ

本読みながらうつらうつら眠くなると、本文とは全く違う内容の文章を読んでるときがある。活字がそう改変されてるのを読んでるのだ。実際はその文章は夢なのだが、そのとき読んでる本の体裁そのままなので、読みながら「あれ?こんな内容だったけ…」と思いながら5行くらい読む。で、正気に戻って夢だとわかる。あらためて本を読み直す。しかし夢の内容も覚えてるため辻褄が合わず、いま自分がどんな本を読んでるのかさっぱりわからなくなる。

そんなことを小夜ちゃんに話したら、活字だけの夢を見ることに驚かれたので、「わたしは家系図だけの夢も見たことがある」となぜか勝ち誇った気持ちで言ってやった。そのとき読んでいた本の血縁関係がいまいち理解できずにいたのだが、夢でその物語が家系図となってあらわれて、いたく納得できたことがあるのだ。わたしの夢はとても現実的すぎて、区別がつかないときもある。夢での出来事も無意識ながら信用してるかもしれない。捏造だらけの人生だ。

明日友達に貸すので久しぶりに押入れから『あさきゆめみし』を引っぱりだして読んだのだが、もう号泣ポイントがありすぎて困る。この作品を初めて読んだときは小学5年生くらいで、あっちこっちの女にイイ顔してふらふらしてる源氏に、子どもながらにも「おいっ!」と突っ込みを入れたくらいで、泣きたい気分には到底なれずにいたが*1、大人になって読むと、子どもがいても早死(葵の上)とか、不倫の子を妊娠(藤壺の宮)とか、産んでも育てられず(明石の君)とか、愛されても不妊(紫の上)とか、一生独身(朝顔の君)とか、嫉妬に狂って生霊(いきすだま・六条御息所)とか、なんか「女性の生き方総覧」みたいで恐ろしいやら身につまされるやら。大人こそ読んだほういいね。

あさきゆめみし(1) (講談社漫画文庫)

あさきゆめみし(1) (講談社漫画文庫)

*1:これで内容がすべてインプットされていたので、高校の古典のテストが源氏物語だと、もれなく高得点になったありがたい