100万人に5人といわれる非常に珍しい自己免疫疾患・原田病に罹患してからの日記。作家にとって視界が歪んだり、もしかすると失明もあるかもしれない…なんてことは想像するだけでおそろしいことだろう。でも治療するがわの医者ってのは、いのちにかかわる病気ではないから扱いが軽いというか、患者へ寄り添う気持ちがすくないよねぇ、と
突発性難聴になったときのことを思い出した。
突発性難聴も原因不明で
ステロイドの大量投入くらいしか治療法がないから、森さんの治療とほぼ同じような経緯だったけど、聞こえてたものが聞こえなくなる・ひどい耳鳴り・平衡感覚が弱くなり歩けないなどの症状がでてたわたしに対しても、医者があっけらかんとしてるのよ。そら音
楽家でもないし、片耳の聞こえが悪くなったところで他人からすれば「大したことないじゃん」ってもんだろうが、いままでと「違う」ということを受け入れるまでには、ほんとうに落ち込んだもの。そのときに“医療は占いと同じ!当たる(治療が効く)かもしれないし当たらないかもしれない”と腹をくくりました(笑)
2009年に44年ぶりに帰国された僧侶・
佐々井秀嶺さんの講話をもとに編集されたもの。生い立ちから出家までのなりゆき、インドへ渡りアウト
カースト(
ヒンドゥー教の
身分制度における人間扱いされない最下層の階級)の存在を知り、またその差別撤廃に尽力したアンベートカル博士の功績を知ったことがきっかけで、インド仏教復興と人権運動に身を投じ、タイトルどおり「闘う仏教」を実践している佐々井さんの信念がわかりやすく書かれている。去年、
山際素男著『破天』を読んだのだけど、それをぐっと初心者向けにした感じ。佐々井さんはもうインド国籍を取得しているけど、こういう日本人がいるんだー!と去年知ったときにはびっくりした。この方も、偉ぶらない、どこか茶目っ気のある“ヘンなおじさん”という印象。やってることはすごいんだけど。
この人と結婚してる
太田光ってすごいな、と思ってしまう(笑)