読了

ルポ 戦場出稼ぎ労働者 (集英社新書)

ルポ 戦場出稼ぎ労働者 (集英社新書)

職業斡旋業者に大金を払ってまでも(返済するのに半年くらいかかる)紛争地域での高給が魅力で出稼ぎにくる人がこんなにたくさんいるのか…と驚いた。そして手に職の無い日本人は、拘束されたときの身代金が高いだけで使い物にならない、平和な日本からわざわざこんなところにくるのは怪しいと疑われ、なかなか就職先が見つからない前半はちょっと退屈なのだが、就職先が決まってからは日本人の勤勉さで?職場でトップになり、かなり面白くなります。戦争が「民営化」されてる現状を知ることができた。いやーこれは止められないだろうね…
チーズと塩と豆と

チーズと塩と豆と

はじめに収録されている角田光代「神さまの庭」が強烈なインパクトで、あとの3作は憶えてない…。今年読んだ角田作品で一番だ。自分をつくりあげた家族、環境を疎んじても憎んでも、どうしても逃れられない。その逃れられなさがずっしり。それと食べること。生きていれば食べることからも逃れられない。あぁ、描かれた情景を思い起こすだけで涙でる。
マトリョーシカ大図鑑

マトリョーシカ大図鑑

とにかくすごい!こんなにいろんな種類のマトを一冊で見られる!産地によって表情や衣装、形や染料まで違うことも知らなかったし、マトの歴史はたかだか100年程度で、その発祥はもしかすると箱根の入れ子細工かもしれない!ということとか、驚くこと多数。マト作家とかいるんだぜ。現地の工房(ものすごく田舎で交通の便が悪い)までわざわざ足を運んで取材している著者の情熱が素晴らしい。鎌倉のコケーシカ、いつか必ず行く!