小夜ちゃん

出張しているセンセイに諸々報告がてら「常夏のハワイでいかがお過ごしでしょうか。日本はきょう今年一番の寒さです」とメールしたら、「嫌味になるかもしれませんが、ハワイ暑いです」と返信がきた(笑)とはいっても遊ぶ時間もなく学会の会場でしか過ごしてないみたいだけど。

Sさんはとてもキレイ好きで、採用されて以来「実験環境・効率と結果は比例するんです!」とゴミ屋敷的無法地帯だった実験室をブルドーザー並みの威力で更地に仕上げ、半年経ったいまでもその状態を維持している。それもそのはず、目についたもの目についたもの、片っ端から捨てていく。今日もA4コピー用紙の入った箱があった。一箱には4つの束が入ってるのだけど、半分の2つだけになっていた。「あの、これ捨てていいですか?今ちょうどダンボール捨てにいくので」とことわって、事務室内にほかにゴミがないかチェック。その様子を見てわたしは思い出した。この人にとても似ている人をわたしは知っていると。それはマンガ『動物のお医者さん』に登場する小夜ちゃんだ!

マンガなどちっとも読まないだろうとは思いつつもSさんに「知ってる?」と訊くと、案の定「知りません。それでその“さよちゃん”はどんな性質なんですか?」というので、「先生の飲みかけのお茶も、片づけたくてウズウズするような子です」と答えたら、「あぁーその気持ちわかります!僕も前の研究室の先生に言ったことありますよ、これは飲み終わってるんですか?って。だって中途半端でずっと置かれるの気になるんですよ」と…。あぁ、やはり君は小夜ちゃんだったか。

Sさんは着る服も決めていて、夏は半袖ポロシャツにチノパン、ビルケンのサンダル。冬はオックスフォードシャツにセーター。夏のあいだ会うたびにポロシャツを着ているので「何枚持ってるの?」と訊いたら「40枚くらいはあると思います。ストックもあります。」と返ってきた。もう制服なんだね…。