@代官山 晴れたら空に豆まいて

カテゴリを「ライブ」で書こうかと思ったけど、もう「小谷美紗子」カテゴリ作っちゃう(笑)

2ヶ月ぶりの小谷さんライブ。佐藤タイジさんとの2マンでピアノソロ。
まずは小谷さんの登場で、前面にドレープかリボン?そんな感じの装飾のある黒い半袖カットソーにゆるめのジーパン姿。髪の毛はボブでほわほわパーマ。

  • Off you go
  • The stone
  • 子供のような笑い声
  • Out
  • こんな風にして終わるもの
  • 消えろ
  • 手紙
  • STAY

セットリストはたぶんこんな。わたしの大好きな「Off you go」から始まったのに大感激。あのイントロのピアノだけでご飯3杯イケる!
たぶん初めてライブで聴いた「子供のような笑い声」は小谷さんの真っ直ぐさと大地のような包容力が炸裂している歌詞が大好きで、聴くたび泣けてくる。ちょっと抜粋すると…
あなたの笑い声が聞けるのなら それを守るために生きていたい
人々にあなたが望む平和みたいなものを残したい
諦めに似た悟りを開くのはやめて 今を生きて未来に何を残すの
人の深さに弾丸を込めたりしないで

「Out」では今夜も怒りのピアノ!これも歌詞が素晴らしい。だいたい日本人の女性アーティストで“宗教の違いによって別れた男女”をテーマに曲を作るって、そうそうやらないでしょう。
こんな風にして終わるもの」は最近コブクロ*1がカヴァーしたそうで、そのことを公式サイトでもTwitterでも触れないままできてしまったので歌います…と(笑)これは98年当時“シングルにしやすいキャッチーな曲を書いて”とスタッフに言われて出来たもので、“キャッチーなものを歌って欲しくないファンからドヤドヤ言われた曲”ですと説明する小谷さん。本人も言ってたけど、この曲のどこが“キャッチー”なんだよ(笑)歌詞は相変わらず怖いじゃないかっ*2「大好きな曲なのでカヴァーしてもらえてすごく嬉しかった」と笑顔で歌いはじめたのに、途中で涙で声をつまらせていて、「手紙」や「青さ」ならわかるけど…どうしてこの曲で?よっぽど別れたくない素敵な男性だったの?とか妄想したり、少し疑問だった。でもその理由は最後の曲の前に明かされた。

いつもは「手紙」で終わることが多いのに「今日はもう1曲歌わせて」と。小谷さんがデビューしたユニバーサルにはコンノさんという営業部長の方がいらして、その方は小谷さんをとても可愛がってくれたそう。スタッフから“売りやすい曲を”と言われて悩んでいたときも、「キャッチーな曲なら売りやすいかもしれないけれど、でもそれで美紗子の信念を曲げちゃだめだ」と助言してくれて、「信念を曲げず、でもみんなに聴いてもらえる曲を書く義務があると自覚した、あの言葉があったから今までずっと曲を書き続けることができたのかも」と小谷さん。そのコンノさんが去る19日に逝去されたそうで、コンノさんが好きだった「STAY」を最後に捧げたのだった。

「STAY」はもう少しだけそばにいて欲しい、という曲。ほんとうに、もっと長く、生きていて欲しかった。感謝の言葉を伝えたくても、そう思ったときには相手がいない…。みんなも「ありがとう」や「好きだよ」と伝えたい人に伝えないとね…という小谷さんの言葉に、会場では鼻をすする人続出。わたしも例に漏れず涙腺決壊。小谷さんは全霊を込めて歌い上げていた。

*1:内臓でなく…と小谷さん

*2:切ない切ない恋の曲なのに…と小谷さん