4Stars 第1部

舞台下手(しもて)にピアノ、反対側の上手(かみて)にはパーカッション。ピアノ下手奥に弦、その隣には高さ2メートルほどの高台ステージ1、その並びにベース、ドラム、ギター、上手側に高台ステージ2、そしてそれらのさらに上に木管金管という3層構造ステージ。

中央には曲名やキャストのセリフ日本語字幕が出る電光掲示板、その下が通路1、高台ステージ2の下も通路2になって、キャストが出てくる。そして天井から可動式の細長い電光掲示板が吊るされてる。オープニングでは斜めに配されてた。これは曲のテーマに沿って模様がでるのだけど(リトルマーメイドなら水泡、ファントムだったら百合紋章みたいなの、サイゴンなら夕日など)、前方席に座るとほとんど目に入らない。後方席だとしっかり見える分、仕掛けの安っぽさが目立ってしまい正直、必要だったのかわからない(とくにムーランの剣の絵柄…ファミコンのドット絵じゃないんだからさ…)。


All That Jazz
真っ暗ななか、レアさんが下手から登場。ピアノの脇に立ったところでピンスポット。黒のワイドパンツに黒の総スパンコールのフレンチスリーブトップス。2verse目(Slick your hair and wear your buckle shoes〜)大胆に太もも見せながらシエラ登場。髪をサイドアップにして、上が白のノースリーブ、下が黒の巻きスカート(半円形の生地を巻きスカートにしてるので正面からは美脚が主張)

ラミンと城田くんがOh, you're gonna see you sheba shimmy shake〜で通路1から登場。ラミン、地に縞のある白スーツ、ネクタイは黒、靴は白エナメルモカシン。城田くんは地に縞のある黒スーツ。男女ペアでアイコンタクトしながら歌うのだけど、シエラがラミンに向かうときに「さあ、どうやって楽しませてくれるのかしらん?」と言わんばかりの、いたずらっ子の目つきで近づいていくのが超かわいい!

MCはすべてセリフで日本語字幕がでるようになってる。
ラミン「レア・サロンガはフィリピンのマニラ出身」、シエラ「ラミン・カリムルーはカナダ育ちのイラン人で、ロンドン在住」、レア「城田優は東京生まれで、スペイン人のお母さん、日本人のお父さんを持っています」、城田「アメリカはデンバー出身、NY在住のシエラ・ボーゲス」と4人が互いを紹介しあったあと、城田「生まれ育ちも国籍も違う4人ですが、ブロードウェイミュージカルをともに愛して、今日は同じ舞台に立っています」というようなMCでロジャース&ハマースタインコーナーへ。ミュージカルの歴史を辿るような構成。


Oh What A Beautiful Mornin'
城田くんソロで、歌いだしを他3人が見届けてから舞台を去るのだけど、その目線がみんな優しいの!若い城田くんを育てる目線なのよ…わたしはいつもこのシーンだけでも涙腺が刺激された。まだ2曲目だよ☆BBAは涙もろいからね☆

Getting To Know You
シエラのソロ、出だしのセリフを城田くんに向けて、本当に先生みたいなお姉さんシエラ。2verse目から、なんと日本語で歌ってくれた!!その発音が完璧!!!そればかりか、ちゃんと感情をのせて歌ってた。違う言語で歌うと、発音に気をとられてなかなか感情までまわらないところだけれど、身振りなども自然でびっくりした。

Love, Look Away
レアさんソロ。オリジナルキャストは日本人女優さんだったというのにまったく知らずにいた作品FLOWER DRUM SONG。レアさんも2002年BWリバイバルでメイ・リー役で主演してたのね。この曲はヘレンの曲だそう。どこまでも伸びるクリアな声。ノイズがまったくない。レアさんに関しては、ほんとにびっくりするくらいクリアなのよ!聴くたび「!!!!」てなるくらい衝撃的な美しさの質感なの。こういう声の持ち主っているんだなあ…て今回の4☆ライブで一番衝撃を受けたこと。

Some Enchanted Evening
ラミンソロ。背景にはLEDライトで星空、青い照明のなかに浮かび上がる白スーツ。このときのラミンが超かっこよかった…。発光してたよ…。若干昭和が漂ってたけど(笑)、もう「往年の大スター」な貫禄があったよ。思う存分その声量、声の圧力をビリビリと感じました。

You'll Never Walk Alone
シエラが一段高い場所に立ち、ソロ。walk on through a storm〜から4人でハーモニー。声質が違う4人が美しく重なる。ソロで個性をばーんと出して、こういうところでは調和が図れる。心に染みわたる歌だった。

Guys And Dolls
暗転してるときにボルサリーノハットをかぶる城田くんとラミン。照明が明るくなったところでラミンが黒、城田くんが白の帽子だと気づいて(あぁスーツの色と違う違う)と2人で交換(お互いの頭にかぶせてあげる)したり、エンディングで背中合わせにずるずると2人で落ちていったり(22日からその振付は無くなった)、演出の掛け合いが楽しい曲。間奏ではラミンのドタバタお笑いダンス(本人一生懸命やってるはずなんだけどね?ダンスセンスが致命的になくてね?それでも東京千秋楽ではターンしてたラミンw)やら「I love you」と公開告白しあう2人まで…たいへん美味しゅうございました。ありがとうございます(笑)

MC:ラミン「今日はディズニープリンセスが2人いるね。リトルマーメイドのブロードウェイ版オリジナルキャスト、アリエル役のシエラ・ボーゲスと…」城田「ムーランのムーラン役、アラジンのジャスミン役で誰もがその歌声を知っているレア・サロンガ!」 ラミン「(帽子で城田くんの肩をちょいちょいとしながら)しぇろたさん(シロタと発音できないのですw)」城田「ん?なんです?ラミンさん」ラミン「あそこにマーメイドがいるみたい…」と高台ステージ1を指す。城田くんと2人で目を合わせて「wow!」と驚き、マーメイドシエラに敬礼して退場。


Part Of Your World
真っ白なドレスの裾をすこし斜めに残して高台ステージに座っている姿はまさにマーメイド!生きるディズニープリンセス!!「Whad'ya call 'em? Oh feet」の奇跡的な可愛さよ…。あとAnd I'm ready to know what the people knowの「the people know」が異常に好き。初日は力みすぎてたのかLove to explore that shore up above?の声が割れていたけれど、水曜にはとても落ち着いた歌い方になって、千秋楽まで続いてた。

Reflection
レアさんロイヤルブルーのタフタドレス。ウエストにはスワロフスキー。袖は着物っぽくなってオリエンタルな雰囲気。この曲もほんとすごい。レアさんの声の安定感といったら、並ぶものがいないんじゃないかと思わせる。レアさんに関してはもう言葉がほんとに出てこないの。感想とか批評とか超えたところに存在するというかね…。ほんとすごかったです。

A Whole New World
城田くん登場してレアさんとデュエット。さきほどのムーランの意志の強そうな表情とは打って変わって、好奇心旺盛な少女の顔になるレアさん。全編通じて、コンサートではあるけれど「演じながら歌う」ということを皆さんしてる。
途中から下手からシエラをエスコートしながらラミン登場。白いドレスとタキシードで腕を組んで歩いてくると、まるで結婚式(笑)!このときのラミンのシエラを見つめる目が…!「妖精をつかまえたんだよ〜」とか言いそうな、儚く美しいものを大切に大切に思う気持ちが溢れてた。最後マイクを1つにしてシエラと歌ってるときも孫を可愛がる爺さんの「目に入れても痛くない!」状態(笑)

曲終わりレアさんだけがステージに残ると割れんばかりの大歓声と拍手。それは日に日に大きくなって、レアさんが思わず照れ笑いしながら「アリガトーゴザイマス!」って応じたり、(はい、拍手はそのへんで)というような制止する手ぶりをしたり、かわいい!

Another Hundred People
早口言葉みたいに言葉が詰まってる難曲をいとも簡単にあっさりと歌いこなすレアさん。ひれ伏すしかない。

Being Alone
ラミン高台ステージ1。白タキシード衣装からジャケットを脱いでネクタイをはずし、下を黒のズボンに履きかえ。これもラミン節で歌い上げてました。木曜あたりからは慣れてきたせいか、ピッチをわざと外しながらエモーショナルに。

Johanna
城田くんソロ、高台ステージ1。ジャケット脱いでYシャツを黒から白、地に千鳥柄の入ったベスト。低音がとてもよく出ていていいと思った反面、高音のほうがちょっと潰れがち。でも、こんなによい声とは思ってなかったので、初日から城田くんには驚かされてばかりでした。
このときのレアさんとラミンは持ち場で待機状態だったのだけど、ステージ2にいるラミン、同じ高さにいるからって城田くんをじっと見すぎ!!しまいにゃ体ごと城田くんのほうに向けて、心行くまで眺めていたよ(あれ?わたしの目がおかしいのか)

No One Is Alone
シエラが中央通路から登場。途中から4人で。ハーモニーが美しい曲。シエラがまるで聖母みたいに包み込む。

そしてとうとうファントムコーナー…(ドロドロドロドロ…)
You Are Music
コピット版ファントム、城田くんとシエラの師弟関係。城田くん、とてもよかった!難しい曲だと思うのだけど、やはり体格がいいから声がちゃんと響くんだと思う。あと公演を重ねるごとに自信が力になって、日を追うごとに本当によくなってた。フロックコート姿もかっこいい!!ファントムやってる城田くんを見たいと思った。シエラの衣装はマーメイドの白ドレスに、付け襟というのか肩口に小さいショールのようなもの。

'Tll I Hear You Sing
1verseしか歌わなかったのが心の底から残念。もともとこの曲は歌うのがつらいと言ってたし、連日の公演になるから喉に負担にならない曲選びをしてるともインタビューで答えてたから、予定曲にあがってたときも期待はしてなかったけどさ…ならさ…はじめから歌わなくてもよかったよ…ぶつぶつ…。でも、シエラがいてくれて本当によかった!と思ったのはこのときですよ!!シエラの演技がね、Love Never DiesのクリスとThe Phantom of the Operaのクリスとって全部表情が違うのよおおお(号泣)なんなのこの子ーー恐ろしい子(白目)てなりました。

The Phantom Of The Opera
ロックなラミンファントムーーー!すとろぉぉぉぉがあああぁぁいぇーーーーっ!!あげまくってたよおお!!!ぎゃああ!!そして日に日にシエラと盛り上がって、クリスのI am the mask you wearでファントムが手をがしっと握ったり、My/your spirit and your/my voice でクリスの喉元をぐわしっと掴むふりをしたり、in one combinedで手をぐいっと引いて抱きしめたり、ファントムさんやりたい放題!!Nooooooo!!!!お前、地下で○○こじらせてるオッサンの役だろがあああ!!!慣れてらっしゃるわよおおおお!!!ゼエハアゼエハア…。あぁ、つい取り乱してごめんなさいね。。。喉の負担を慮ってsing!sing for me!からのクリスのトップノートはなし。

All I Ask Of You
はあ…こんなラウルがよもや誕生しようとはね?ここまで死角ナシのルックスのよいラウル…いまだかつていたでしょうか??わたしは知りませんよ!!甘い、ただただSWEET!クリスシエラが恋する乙女の顔!幸せ絶頂!!もうありがとう…ラウル実は興味ねえ派だけど(笑)、城田くんのラウルとシエラクリス素敵だったよ〜。ただね、これだけ言わせて?ラウルなんでそんなクールビズのサラリーマンみたいな格好なのーーーー(号泣)????もう城田くんがかわいそうでかわいそうで…ラウルってどこまでいってもそういう役なの…?(深読みしすぎ)

Music Of The Night
あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………魂がエクトプラズム。命が何個あっても足りない!なんてこと!なんてこと!!2年前に映画館で観ただけでどっぷりとハマった、それ以来わたしの人生が大幅に狂った原因の、ラミンのファントムの、あの「beeeeeeeeeee!!!」を毎日浴びてしまうなんて…もう…お母さん、わたしを産んでくれてありがとう…(飛躍)

もぉぉぉぉこのときのシエラとラミンは本当にあの二人にしか醸し出せない、作り上げることができな化学変化がある!!演出家ダニエルさんのインタビューによると*1、MotNで歌のないシエラがそのまま残ってクリスとしての芝居を続けたがったというんですもの、そうなのよ、そうなのよ!!この二人で演技してこそ「Music Of The Night」は完成するのよおおお!!!(血を吐く勢いで絶叫)

これもさ…日を追うごとにエロくなっちゃってさ…木曜日あたりからひどかったんだから…ファントムさんぐいぐいでね…。シエラもラウルとのお花畑うふふな表情から、ファントムの声に支配されていく演技が日に日に熱を帯びてですね…心臓止まる…でも凝視、目は二人に釘付け。なんなの…もう…キスする勢いだったわ…ぐすんぐすん…「niiiiiiiiight」でわたしの魂は完全に浮遊。かつ脳内ではいろんなわたしが「ぎゃあああああ」て雄叫びあげてたよ。。

ここで第1部終了。た、助かった…命拾いした…て正直思いました。