上原ひろみfeat.アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス@赤坂BLITZ

フジロック以外では国内で初めてスタンディングライブだったそうな、今回の上原ひろみTrio。音楽的には完全にスタンディング向きだと思うのに意外だったわ。過去クラシックホールで観たときは、どういう反応していいかわからなくてねえ。だって、つい体が動く音楽なのにみんな大人しいので、自分ばかり目立ってもやだしー。というわけで、スタンディングライブ、大いに結構!これからもお願いします!!


さて、約一年ぶりのひろみのライブでした。新作「MOVE」中心のツアー、日本公演1本目。あぁ何が聴けるのか。どんな音を掴むことができるのか。インプロビゼーションだからこそ、演奏家だけでなく、わたしたち観客も音楽を作る。ひろみの演奏観てると、一音一音きらきらしたものを掴みとるような光景を連想するんだよ。それ観客もみんなでやってるの。この場所、この瞬間でしか生まれない音を掴みとってるの。

1曲目から全身を血が駆け巡った!とくに即興部分がどこまで行けるのか、行くのか、戻ってこられるのか(笑)とかそういうところまで展開したあとにびしっと収束する快感といったらなかった!あとは自分でもおかしく思えるほど、ぼはぁっと涙が決壊したり。

ひろみは、頭のてっぺんから照らす太陽みたいなのよね。それくらいぴかーーーーーって聴いてる人を照らす音。むやみに明るいものに触れると人間暗くなるというか、影ができるものだけど、てっぺんからふりそそぐもんだから影さえできない。彼女の無垢で誠実に努力する清らかさが音につまってる。世の中の「善きこと」が溢れてる音だから、理屈でなく聴いてて楽しくなるし、多幸感に包まれる。

…ひろみとマイケルのことを語りだすと褒め過ぎて気持ち悪い人になるので、このへんでやめておきますが、ほんとに一度はライブを観てほしい音楽家

ちなみに、ベースのアンソニー食品サンプルが欲しいといって、昨日ひろみと合羽橋に買いに行ったそうです(笑)かわいいっ。わたしのなかでアンソニー高木ブーなのよね。ルックスとかでなく…なんというか、超絶技巧のひろみとサイモン(ドラム)に挟まれても超然と弾いてる姿がブー的なの。って心底どうでもいいこと書いちゃったわ。

セットリストは以下

  1. MOVE
  2. Endeavor
  3. Rainmaker
  4. Flashback
  5. Margarita!
  6. I've got a rhythm(ピアノソロ)
  7. Suite Escapism "Reality"
  8. Suite Escapism "Fantasy"
  9. Suite Escapism "in Between"
  10. Desire