ペルシャ猫を誰も知らない
『亀も空を飛ぶ』のバフマン・ゴバディ監督作品。イランの首都テヘランが舞台。無許可でゲリラ撮影したものらしい。
日本版予告
Human Jungle
おもしろかったーー！！
「西側」文化をシャットアウトしたい政治下にあっても、そんな言うこと聞いてられるか！と好きな音楽を奏でるイランの若者。何度逮捕されてもバンドの練習したり、地下のようなところでライブやったり。多彩な音楽が流れ、なかでもペルシャ語のラップやらヘビメタが聴けたのが楽しかった。すごくかっこいいですよ。
もともとイランはヨーロッパから文化の影響も受けているし、イスラム政権になる前はアメリカ文化どっぷりだった背景があるし、インターネットに衛星放送がある現代で文化流入を防ぐことなんかできないよな。むしろ規制されることによって、より純度の高い欲求が生まれるというか、かいくぐるためにより強い（したたかな）表現方法を見つけ出しているような。
偽造パスポートを作ってる老人二人がいい味だしてるし、密出国ブローカーながら超お人よしなナデルとか、登場人物に愛嬌があって、ときおり声をあげて笑った。ナデルは映画オタクで、ものすごい量の「西側」映画の海賊版を所持していることがばれて逮捕されるんだけど、そのときの言い訳がすごい「てきとー」というか、さらにおべっか使ってみたり、聞いてるとぷぷっと吹き出してしまう。*1でも民族音楽歌わせたら激ウマなの。あの歌唱法はけっこう難しいと思うのだけど。*2
観てて気づいたけど、年配のヒトでも髭剃ってる男性がかなりいる。アラブのイスラム圏だと髭ない男性ありえないって感じかと思うのに、イランはやはりこんなところでもアラブと違うのかな。
No One Knows About Persian Cats: Music From The Motion Picture
- アーティスト: Various Artists
- 出版社/メーカー: Milan Records
- 発売日: 2010/04/13
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