読了
- 作者: 中島義道
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/05/28
- メディア: 文庫
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私が言いたいこと。それは、みんなと同じように感じ、みんなと同じように怒ることはとても簡単なことだ、だからほとんど価値のないものだ、いやそれ自体害を及ぼすものだ、ということである。こういう善良な庶民=大衆が、中世ヨーロッパでは夥しい数の「魔女」を猛烈な怒りをもってひっ捕らえ、ヒトラー政権下のドイツでは膨大な数のユダヤ人を憎しみに満ちて告発したのである。大衆が自信に満ちている時、そしてエリートがそれにへつらう時(つまり、現代日本)こそ、哲学が必要なのではないかと思う。(174p抜粋)
哲学とは、philos(愛)+sopihia(知)、「知を渇望する」ということだそう。哲学のほかに、学内外での活動、騒音との闘い、差別について、自殺未遂を繰り返す学生とのやりとり…と盛りだくさんの本です。ぜひ。
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