きみもわたしも100%

地震原発以外のニュースも取り上げられるようになってきた今週、こんな時勢であっても殺人事件が起きることにとても不可思議な気持ちがする。人間(に限らず生き物)はすべて致死率100%なんだから、わざわざ殺すことないじゃん…憎かろうが、悪いことしようが、ましてや戦争なんてアホすぎる。とか思考が極端になりがちです。

インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸 684日新装版 極北に駆ける (文春文庫)
相変わらず小説を読めずにいるが、通勤時間が増えたのでノンフィクションをちょっとずつ読んでる。植村直己『極北に駆ける』はたいへんにおもしろい!グリーンランドエスキモーの集落へ犬橇をマスターしに滞在するんですけど、時代もあってか植村さんの書きようが率直で、とても新鮮。あっけらかんとした明るさがある。いいなーこういう人。
あとは中村安希『インパラの朝』もとてもよかった。かなり過酷な旅をしている紀行文だけれど、現実の隙間を覗き込んだ異世界を感じさせる、とても小説的な文章だった。
自分は旅をしないくせに、他人が旅してる様子や、異国で暮している様子にはとても興味がある。結局はその著者の目を通したモノしか見えないのかもしれないけど、でもそういう他人の目を借りることも面白い。自分の目だけが確かとは思わないから。むしろ一番フシアナか。