ホルモン部会

第一回ホルモン部会は本所吾妻橋の「わかば」で開催。夕方からTLでは続々と出陣ツイートが流れてきて、家でそれ見てるだけでも気分が盛り上がった。部会のための予習として読んでいた内澤旬子『世界屠畜紀行』をカバンに入れて、わたしも出発。電車内でホルモンがいかにして作られるかを興味深く読み進めているうちに業平橋駅に到着。改札を出てふと、ここ見たことあるなぁと思う。スカイツリーを取材するテレビ映像などでよく目にしていた場所だった業平橋。すでに日の落ちた空を見上げると、近すぎて全貌がよくわからない高い高いそれがあった。

待ち合わせ場所には方向音痴ゆえに自力でたどり着けないメンバー(もちろんわたしも)と、お店の選定から予約までこなしてくれた敏腕マネージャーが抑えても抑えきれない笑顔を浮かべながら立っていた。みな、これから繰り広げられる酒池肉林に思いを馳せ、口元がゆるんでいるらしい。お店にはたくさんのお客さん、わたしたちは2階の座敷に通された。19時だというのに売り切れていた人気の部位もあったが、刺身も焼き物も食べに食べたよ!では一気に写真を並べてしまう。

左→右、上から順番に、レバ刺し、タン刺し、タマ刺し、上ミノ刺し(味噌ダレ)、シロ焼き(にんにく醤油)、カシラ、ミノ、レバ、タン。このほかにもハツ刺し、タタキ(つくね)、納豆揚げ出し、お新香、ポテトサラダも頂いた。こうして写真を見ると、よく食べたな。しかしどれもこれも、味っ子や山岡さん的マンガみたいなセリフで絶賛したくなるほど感激的なお味でしたわ。レバ刺しの細胞ひとつひとつをプチプチと壊していくような歯ごたえとか!タマ刺しのトロミとか!カシラの噛みしめる歓びとか!タタキのスパイシーな味つけとか!それとなんといってもシロのいつまでも口の中にいれておきたい感じとか!!もう!!今思い出しただけでもビール1杯飲める!!

『世界屠畜紀行』読み、お肉にするだけでもたいへんな手間があるのに、ホルモンっていうのは「食べ物」になるまでに手順がたくさんあって、それを経てやっと美味しく食べられるのがわかり、本当にありがたい食べ物だ!そしてガツガツと運動部並みに平らげたホルモン部員のみんなが素晴らしかったよ。第2回の開催を求める声も強く、そして新規入部を希望する声もあり、あぁホルモン部、前途洋洋の幕開けだわ〜。


※ホルモン部参考文献
いのちの食べかた [DVD]牛を屠る (シリーズ向う岸からの世界史)世界屠畜紀行
なんて、単純にわたしが読んで面白かった本。内澤旬子さん『世界屠畜紀行』は詳細な絵入りでたいへんに判りやすい。とくに今まで知らなかったBSE検査の手順が詳しく書かれていて、「全頭検査」という言葉だけではイメージできなかったことを知ることができた。佐川光晴さん『牛を屠る』は出版社を辞めて埼玉の食肉センターで屠畜解体業務をされていたときのお話。芝浦のようなオートメーション化される前の解体作業の手順が詳しく書かれている。登場する職人さんたちが、すんごくカッコいい!映画『いのちの食べかた』は食肉だけでなく、大規模農園の様子などもわかるので「食べ物」を考えるときに見ていて損はない映画。