The Kite Runner

君のためなら千回でも [DVD]

君のためなら千回でも [DVD]

邦題は君のためなら千回でも

以前ラミンが好きな本5冊上げていたものの一冊『The Kite Runner』を原作にした映画。
1970年代、豊かで平和だったアフガニスタンで兄弟のように育った男の子2人、アミールとハッサン。79年のソ連のアフガン侵攻で情勢は変わり、裕福なアミールはアメリカへ亡命、ハッサンとの音信は絶え20年がすぎた。アメリカで作家デビューを果たしたアミールは、とある知らせからタリバン政権下の祖国へ旅にでる。拭えない罪悪感と向き合う旅に。


子役がとにかく可愛い〜見てるとハッサン〜(*´∀`*)て顔になる。世界中探し回ってダリー語を話す、そして70年代に違和感のない(都会っ子ではない)子を見つけたらしく、無名ながらよい演技するのよ。ほんとかわいい。一緒に遊びたい。

あとアミールのお父さん役のホマユーン・エルシャディが渋くて、役柄も知的で正義漢で、ものすごくかっこいい!!結婚して!(はいはい)

新疆ウイグル自治区にオープンセットを設けて、70年代のカブールを再現してるのがすごい。とくに市場の様子が素晴らしい。羊がもこもこいて、そのとなりでハラールされて吊るされた肉、足元には首…(笑)ケバブを焼く香りが漂い、山盛りのザクロやフルーツがいろとりどり。漫画『乙嫁語り』に出てくる市場の光景ともかぶるなあ。とにかく、こういう雑多でおおらかな感じが好きー。

00年代に再び訪れた場面では、空爆やらの戦闘で街が崩壊しているのも再現されて、昔の景色が嘘のように殺伐としてる。作り物とわかっていても、胸が痛くなる。だって、まだまだ現在進行形だもの。

物語のほうは、もう突き刺さって突き刺さって、痛くて、見終わったあとぐったりです。自分のなかの神様に恥じない生き方、行動をとるにはやはり勇気が必要で、その勇気がふるえなかったがために、のちのちまでずっと後悔していくことが描かれているので、あぁ(物事の大小の差はあれ)わたしにも思い当たることが…。開始30分もしないで号泣しながら観てたという…自分でも引くわ。

テーマが友情、父子、民族差別、戦争、宗教的タブーとか多岐にわたっているのだけれど、散漫な印象はまったくなく、あと中東というと極東からするととっつきにくいロケーションという印象があるのかもしれないけれど、誰の心にもある自己保身と自己犠牲がメインテーマであるので、すぐに物語に入り込める。

ダリー語と英語が混ざってますが、どのみち字幕で鑑賞するので問題ない。アフガニスタンはイランのお隣だけど、やはりダリー語ペルシャ語は違うのねえ。共通した言葉(挨拶のサラームとか)もあるけれど。そういうのも聞いてて楽しかったなあ。

本当にいい映画だったので、教えてくれたラミンさん、ありがとう〜!と思ったわ。アマゾンで安くキャンペーンされてて千円で買っちゃったけど、気持ちとしてはもっと出したい。原作も読もうっと。